東京都のCO2排出権取引制度に釣られてみる

日経の飛ばしだと思うんだが、東京都が来年の4月から、都内の事業所に対して、排出権取引制度に基づく二酸化炭素排出規制を掛けるらしいです。ちょっと考えられにくく、通常はこの手の手法というのは技術的な方法論が確立して、自主的な排出抑制制度を掛けて、その後試験運用をして調整をしつつ始めるものなので、すっげー飛ばし臭い。
そもそもどういう規制の方法なのかも書いてないし、万が一、そういう方法をとるなら大々的なアナウンスがかかる筈なんだけどなあ。その上開始が来年度頭からとか、いくらなんでも急過ぎるだろと。
確かに今は自主的な排出抑制を推進している段階っぽいけどなあ。来年度にアナウンスを掛けますとかならまだ分かるんだけどな。

http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/ondanka/index.html

そしてあれか、今年の12月に決まるかもしれない新議定書でもにらんでるんだろうか。そもそも東京都だけでやって意味があるのかって話もあったりなかったり。どのみちよそから買うんでしょとかなるしなあ。
しかしながら排出権取引というのは将来的に確実にどこも気にしなければならない話なので、ないとは言い切れないのですよね。来年度、とはいえないけど。

いか、簡単に思いついた突っ込み

そして、数字的に、対象になるのが、年間に原油を1.5m3使う事業所ということなんだけど、これが臭いんですよね。普通排出量ってCO2hogeトンとか、そういう言い方をするんだけどなあ。と思います。原油換算だと、発電所の方式によるんっすよね。原発なのか、火力なのか、水力なのか。火力なら、石炭なのか、石油なのか。そもそも原発とか、水力で発電してるのに、CO2出してることになるの?とかとかとかとか。火力なら、熱効率違うけど、発電所をどーやって遡るのとか。とか。とかとか。
そして、14年までに8%減とか、どう考えても無理だろと。段階的に8%なのが普通じゃねーのとか。まあCOP3でも考えにくいような削減目標をぶち上げたぱっぱらぱーが仕切ってるめくるめくバカ、あるいは魑魅魍魎の棲む世界故こういう変なことも平気で言えるんだろうけど。
更に、一番気になるのが、排出権の分配方法でなあとか(ry
まあ色々とあるとは思うんですが、そもそも東京都だけでやることに意義があるのか、ということと、もし東京都が全国に先駆けてやってるんですよというエコアピールをしたくて、しかもそれを東京スキームとかいってデファクトスタンダードにしたいという目論見であるなら、そういう独善的で、独りよがりで、傲慢な考え方というのは制度自体に最初から大きな味噌を付けることになるので宜しくないと思うのです。全ては憶測の域を出ないのですが。
しかしこれで走ってしまえば、日本に於ける排出権取引というのは、国に割り当てられた排出量を地域ごとに分配しますという方式になる訳で、方々からさんざっぱらぶっ叩かれることは目に見えてる訳だけどなあ。とかとか、妄想した次第です。

http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/ondanka/index.html
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20090629c3b2904q29.html