伝達関数とかLaplace変換

お仕事の関係で自動制御とかの講習に行ってきまして、まあその昔やってたような応用数学のお話と同じで、まあどこもネタがなくてにたようなことしてるのねと思ったり思わなかったり。そして、電気とか制御だとFourier変換は、実数kについて
  \scr{F}=\frac{1}{\sqrt{2\pi}}\int_{-\infty}^{\infty}dx\vspace{5mm}e^{ikx},
  \scr{F^{-1}}=\frac{1}{\sqrt{2\pi}}\int_{-\infty}^{\infty}dk\vspace{5mm}e^{-ikx},
と定義されて、変換の積分核には複素数は含まれないとしてるらしい。そして、もし積分核に複素数を入れるならば、それはLaplace変換になって、複素数sに対して、
  \scr{L}=\int_{0}^{\infty}dt\vspace{5mm}e^{st},
  \scr{L^{-1}}=\frac{1}{2\pi i}\int_{C-i\infty}^{C+i\infty}ds\vspace{5mm}e^{-st},
みたいな感じらしい。
俺がよくやってたのだと、時空間に渡ってFourier変換して、時間については周波数が複素数とかしてて、それは取りも直さず電気とか制御の人がいうLaplace変換であり、俺の思ってたFourier変換の一番面倒臭いやつは実は世間一般ではLaplace変換だとみなされていたらしいと言うお話。
あとは積分経路をどうするかという話だけど、これは実軸に平行に無限遠まででいいのだろうか。まあいいんだろうな。そういや不安定性の議論ではDescent Steepeset Pathを通せばおkとか書いてあったしな。しかしAnnual Reviewの内容も分野を返ればそこいらの学生さんが読むような教科書に書いてあるのだから面白いといえば面白い。


そういうことで、ある系への入力uをなんらかのブラックボックスGにいれて、出力yをえるときに、それは強制項のある微分方程式になって、Gを微分演算子の塊として、それを、
  \scr{G}[y]=u
とか書いたとして、Laplace変換して、初期値ぶち込むとなにやら波数空間での解がでてきて、
  Y=GU
になる。Gは伝達関数で、Y、Uはそれぞれy、uをLaplace変換したもの。
で、これから出力yを求めるには、Laplace逆変換をしないとなわけだけど、それを出すには、
  y=\frac{1}{2\pi i}\int_{C-i\infty}^{C+i\infty}ds\vspace{5mm}e^{-st}GU,
とかいうやっかいな積分をしないといけなくて、それはLaplace変換表に乗ってるようなものならいいけれど、そうでないものは数値解をもとめるのは難しくなかろうかと。それとも伝達関数っていうのはただたんに制御系の不安定性を考えるだけのためにあるのだろうか。俺が多少かじった流体力学の不安定性の議論では別に会を求めようとかなかったしなあ。
そもそも数値計算で複素積分とか、かなりやっかいである。それよりは普通に物理空間で数値解を求めた方がらくなんだろうけどなー。
とおもって調べたら、

http://www.tokyo-pax.co.jp/20080911.htm
http://cheese.2ch.net/math/kako/969/969333651.html
http://www.morikita.co.jp/soft/66601/66601appendix.pdf

みたいな感じでFFTみたいな感じの手法はないっぽい。


なんでこんなのを気にしてるかって、それはOctaveでは伝達関数と、入力関数を選んで、ステップ応答させろってやると、いとも簡単にその解を求めてしまって、どうやってあれを計算してるんだろと気になったからなんですがね。
恐らく半数知的な方法を使ってるはずで、有理関数で表された伝達関数と物理空間での関数の関係を求めるような理論があるに違いない。もしくはすげー変態っぽい数値計算アルゴリズムが俺様の関与しない世界で開発されているかどっちか。
そういうことで、制御も馬鹿にしてたけど、実は結構楽しそうである。というか、俺はブロックダイアグラムでコケた口。しかしおっさんになって、この世で素人がアクセスし得るであろう様々な情報を結構仕入れてあるので、こういうのが出てきてもそれなりにわかってしまうので、やっぱ教育って大事ですねって思いましたっ!!