ある関数f(x,y,yx)によって作られる汎関数J[y]を次のように定義する。
ここで、y(a)=A, y(b)=Bとしておく。
そして、径路について微妙な変分h(x)*1を適当に決めて、Jについての変分を取る。その際f(y+h)をy周りに二次の項までTaylor展開をする。すると、
となる。ここでe(h2)というのは二次の微小量について展開するときに出てくるごみごみした量だが、ここでは取り敢えず無視しておいてよい*2。これから、上の式を変形すると、
となる。そして、それぞれのオーダーの変分は、一次の変分に付いては、
二次の変分は
となる。
一次の変分は微小変分についての0次の微小量についての変分を取ってるので、まあ問題は無いが、二次の変分はxについてのhの0次の項と、1次の微小量で変分を取ってるので、独立変数が二つになって、式が煩雑になる。独立変数が二つになることはさておいて、式を簡略化することから始める。
上の式で鬱陶しいのは真中の、hとh'が入り乱れている項である。これを部分積分することで簡単にする。
となる。ここで、h(a)=h(b)=0となるようにhを決めているので、定数項は0になるので、結局、
である。そして、これによって二次の変分は
と書ける。ことになる、が結局、独立変数が二つになってしまうので、困ることに変わりは無い。