因果律の公理

要するにt=0で擾乱を与えるのなら、t<0の時間帯には波面の変動などありはしないということで、運動方程式
  D\(-i\frac{\partial}{\partial t},i\frac{\partial}{\partial x}\)\psi \(x,t\)=S\(x,t\)
について、
  t\lt 0 \\ S\(x,t\)=0 \\ \psi \(x,t\)=0
でなければならない。だから、Fourier逆変換をするときの積分径路はt<0でψが0になるように選ばなければいけない。ということで、時間についての逆変換
  \psi (k,t)=\frac{1}{2\pi}\Bigint_{L_{\omega}}d\omega e^{-i\omega t}\frac{S\(k,\omega\)}{D\(k,\omega\)}
はDの極がt>0に全部が集まるようにしなければならない。だって、t<0の領域に特異点があると、ψ≠0になるから。として、一次の極の軌跡、ω=ω(k)を包含する積分経路を取る必要がある。
kについての逆変換は、Ginzburg-Landau*1方程式からkはωについての二価の関数なので、色々と経路の選び方があるらしい。そして、時間発展Sを厳密に与えることが出来ないので、ψの代わりにグリーン関数Gを求めるということで、最終的に逆変換するのは、
   G\(x,t\)=-\frac{i}{2\pi}\Bigint_{F_k}\frac{e^{-i\{k\(\omega\)\frac{x}{t}-\omega\}t}dk}{\frac{\partial D(\omega,k(\omega))}{\partial \omega}
になる。で、移流不安定とか、絶対不安定とかで、位相速度とかによる分類をしつついろいろ眺めるようだ。

*1:Ginzburgって、「ギンスブール」と読むのか、それとも「ゲンスブール」と読むのか、どっちなんだろう?そういえばSerges Gainsbourgってば「セルジュゲンスブール」と読むはず。たしかVanessa Paradisのプロデューサをしてた気がする。