運動方程式を時空間にわたってFourier変換してみる

時間と空間についてのFourier変換は次のように書ける。因みに積分定数とか初期境界条件とかは一切無視するようないいちょろ加減な変換。
  \scr{F}=\(\frac{1}{2\pi}\)^3\Bigint dtdx^3\hspace{5mm}e^{i\omega t-ik_ix_i}\\\scr{F}^{-1}=\Bigint d\omega dk^3\hspace{5mm}e^{it\omega -ix_ik_i}
一々書くの面倒臭いし、ここまで印象的な変換ならいっそ物理で相対論とかやってる連中の書き方を借りてきて、反変形式で、
  \scr{F}=\Bigint dx^4\hspace{5mm}e^{ik^{\alpha}x^{\alpha}
とかやってしまいたい気分だが、そうは烏賊の金玉。未知変数と独立変数の兼ね合いからそうすぐにやっていいもんでもなさそうだ。誰か探せばやってるんだろうが、探すの面倒だからほっておこう。なんつーか電磁気だと電気が一つ、磁気が三つで、時間一つの場所三つで帳尻が合うんだけどなあ。力学だとどうなんだろうか。Landauの本とか見れば気を利かせてそこまで書いてるかも知れない。でも探すの面倒臭い。それにそもそも流体屋が相対論の中のMinkowski空間についての議論をそれ程詳しく知ってるわけもない。
とかいう与太話は置いといて、運動方程式と質量保存を変換すると、
  -i\omega\hat{u}_i-ik_j\Bigint dk_j\hspace{5mm}\hat{u}_i(k_i-k_j)\hat{u}_j(k_j)=-ik_i\frac{1}{\rho}\hat{p}-\nu k^2\hat{u_i}\\k_i\hat{u}_i=0
下の質量保存を運動方程式に代入する。やり方は、運動方程式に左からkiを掛けて、するとkiuiがでてきて、それは全部質量保存から0になるってなもんで、
  -ik_ik_j\Bigint\hspace{5mm}dk_j\hat{u}_i\hat{u}_j=-\frac{ik^2}{\rho}\hat{p}
ここで面倒なので畳み込みの書き方を簡略化してるが、こういう形になる。これをもとの運動方程式にもどすと圧力pが消えて式が簡単になる。っつーか未知変数3つの方程式に落とすことが出来る。といっても結局波数空間での代数計算で解が出るんだけど。
まあさておき、新しく出てきた式の新しいdummy suffixのjをkに書き換える。これはもとにもどしたときに訳分からなくなるのを防ぐための措置である。既に沸けわからんという意見もあるが。で、もとにもどすと、
  -i\omega\hat{u}_i-ik_j\Bigint dk_j\hspace{5mm}\hat{u}_i(k_i-k_j)\hat{u}_j(k_j)=-i\frac{k_ik_jk_k}{k^2}\Bigint dk_k\hspace{5mm}\hat{u}_k(k_k-k_j)\hat{u}_j(k_j)-\nu k^2\hat{u_i}
になる。で、更にテンソル解析の公式を使ってもっと分かりにくく、或いはもっと簡単に書くと、これはKroneckerのデルタ*1を使って、
  (\nu k^2-i\omega)\hat{u}_i=-i\(k_j\delta_{ik}-\frac{k_ik_jk_k}{k^2}\)\Bigint dk_k\hspace{5mm}\hat{u}_k(k_k-k_j)\hat{u}_j(k_j)
になる。
でこれで一応運動方程式と質量保存則の波数空間での写像になるんですが、初期境界条件を無視するためのランダム力というのが更に波数空間での二点相関の関数として加わるんすよ。
で、それを逆変換するの。
もうね、阿呆かと。バカかと。お前ランダム力って言いたいだけなんじゃねーかと小一時.(ry

*1:テンソル解析では添え字の交換とか、単位行列のように見なせます。じっと眺めてみましょう。でもテンソル解析なんて実生活には何の役にも立たないので嵌り過ぎないように注意しましょう。そのうちサブルーチンがメモリを侵食してスワップ領域まで沁み込んできますよ。