Strum-Liouville方程式、或はSchrodinger方程式からKdV

Lambの本を見てたらStrum-Liouville*1方程式か、Schrodinger方程式からKdVが出てくるらしい。どうやら量子力学の視点からStrum-Liouville方程式を見るとSchrodinger方程式になる模様。因にStrum-Liouville方程式は二階の非同次方程式で、
  \left(\frac{d^2}{dx^2}+U(x)\right)y=\lambda y
らしい。これをU->V, λ->っていう風に書き換えると、
  \left(\frac{d^2}{dx^2}+V(x)\right)=\epsilon y
って感じのSchrodinger方程式ですね。あーそういうことだったのかと。因にStrum-LiouvilleはStrum-Liouville形の境界条件を置くとGreen関数法を使ってサクッと色んな問題が解けて楽しいです。でももう余り詳しくは覚えてない。まあ数学的には極めて美しいですね。
因にKdVを導く過程ではStrum-Liouville方程式の解の時間発展を考えて、その非自明解はどんな形か考えてみようという発見的な手法で導出できる悪寒。


Strum-Liouville方程式を時間について微分すると、
  \frac{d}{dt}\left\{\left(\frac{d^2}{dx^2}-U\right)y\right\}=\frac{d}{dt}(\lambda y)\\ \frac{d^2}{dx^2}y_t-U_ty-y_tU=\lambda_t y+\lambda y_t
ここでyyについてもStrum-Liouville方程式が成り立つとすると、Strum-Liouville方程式の微分作用素を面倒臭いからL*2とすると、
  L=\frac{d^2}{dx^2}-U(x)\\ Ly_t-U_ty=\lambda_ty+\lambda y_t \\L_ty+Ly_t=\lambda_ty+\lambda y_t
になる。で、Strum-Liouville方程式の所だけ抜き出すと、
  L_t=\lambda_t \\-U_t=\lambda_t
っていう風なエネルギー固有値についての時間についての方程式が出てくる。これをさらに拡張するとKdVが出てくるっぽい。っつーことで、λt=0としてみるが、そうしても作用素の時間発展がないっていうことしか出てこないので、古典的な範疇ではこんなもんあってもなくてもどーでもいいものなので、微分作用素Lについてもう少し考えるということらしい。
ということで、上の式から自明なものはあるのだけれど、そうじゃないものを発見的に探すということで、なんらかの作用素Bを仮定する。そして[L,B]という交換子をつけて上の式に入れてもそこから出てくる解はStrum-Liouville方程式の解の部分集合になるはず。LとBが互いに可換なら。ただしBy=ytという制約を加えたときに。実際にこれをやってみると、
  ([L,B]-U_t)y=\lambda_ty\\ [L,B]\equiv LB-BL\\ LBy-BLy-U_ty=\lambda_ty \\Ly_t-B\lambda y-U_ty=\lambda_ty\\ Ly_t-\lambda y_t-U_t=\lambda_ty
になっている。

*1:シュトゥルムーリュービユと読みます。

*2:量子力学より煮したければHでも構わないと思います。