合流型超幾何方程式の漸近解その2

微分方程式
  f_{xx}+\left(A_0+\frac{A_1}{x}+\frac{A_2}{x^2}\right)f_x +\left(B_0+\frac{B_1}{x}+\frac{B_2}{x^2}\right)f=0
で、これのxが十分大きいところでの振る舞いを考える。ここで基本解をeρxxkとすると、xが無限大での特性方程式が、xの-k-1乗の項について*1
  -2\rho\kappa-A_0\kappa+A_1\rho+B_1=0
になる。
ここで、x=0での級数固有値と、xがデカいときの指数関数の固有値と、指数関数と冪関数の固有値で上の方程式は特徴づけられる。二階の方程式だから固有方程式は二つの解を持ってて、それによって上の方程式の解は、漸近的に、
  \tilde{P}\left\{\array{e^{\rho x} & e^{\rho x}x^{\kappa} & x^{-\kappa} &   \\ \rho_1 & \kappa_1 & \sigma_1 & x \\ \rho_2 & \kappa_2 & \sigma_2 &  }\right\}
というふうに表せる。
で、この方程式を合流型P関数*2で、それぞれの固有値は、方程式の中の係数によって、
  A_0=-\rho_1-\rho_2 \\ A_1=1-\sigma_1-\sigma_2=\kappa_1+\kappa_2 \\ B_0=\rho_1\rho_2 \\ B_1=\kappa_1(\rho_1-\rho_2)-A_1\rho_1 \\ B_2=\sigma_1\sigma_2
として関係づけられる。そして、具体的には、
  \left\{\array{&f\simeq x^{\sigma} & (x\to 0)\\ &f\simeq e^{\rho x}x^{-\kappa} & (x\to \infty)}
という漸近解を持つ。
上の関数の性質から、P関数に色々指数関数とか冪関数を掛けると、合流がタ町幾何級数になる。例えば解の数を減らすとかまあ工夫次第で色々と。ということで、色んなバリエーションの方程式の解も合流型超幾何級数を使ってそれなりに便利に表せますよということらしい。
恐らく、使いかたとしては、円筒座標系とか、球座標系にしたときの方程式の解の解析に使うんだろうなあと。直交座標系なら簡単だもんね。簡単だけど、面倒臭い。まあ一長一短。

*1:k乗の項に付いては昨日考察した。

*2:ぺー関数らしい。変な名前だ。ドイツ語訛なんだろうが。