ロングテールとスケーリング

ロングテールってば商品群を売れる順に左からソートして棒グラフ作ってったときに右の方にできるあんまし売れてないマニアックな商品群のことらしい。でも全く売れないかというとそういう訳でもなく、ニッチな商品は物凄い種類があって、それはそれで売れてるということらしい。
で、それをプロットしたときの様子が尻尾が伸びてるようにみえるからロングテールとか言うらしい。そしてそれがベキ乗則に従ってるとか。
まあそういう話を聞くとそれは売れ筋具合を数値化して、それと売れた本数の間にあるスケーリング則が成り立つんじゃねーかとか思っちゃう訳ですよ。統計力学を齧ったりしてしまった訳ですから。この手の話はまあゾウの時間ネズミの時間の話と同じ感じで、スケール不変性*1がどこかにあると思うのですよ。
簡単にここで専門用語をさらうと、まあスケーリングっていうので一番簡単な例は、ゾウの時間とネズミの時間ですね。
ゾウもネズミも死ぬまで同じ回数だけ心臓が拍動する。でも平均寿命はゾウは何十年とか生きるけど、ネズミは何年のオーダー。で、ここでスケール不変なパラメータというのは心臓が死ぬまで拍動する回数。そしてネズミとゾウの体の大きさと、平均寿命の間にはある一定の法則がある。これがベキ乗則っていうやつです。
それを更に拡張して、ゾウやネズミ以外にも色んな大きさの動物を持ってきて、その大きさと平均寿命をプロットすると、大きさのγ乗が平均寿命みたいな関係式を導くことができますということです。
で、一番簡単な手法としては、片っ端から色んな業種での実態を調査して、実験的な手法からスケール不変なパラメータを見つけて、それと何かのベキ乗則を見つけるのだと思うんですけどね。理論的にもできたら楽しいかも知れないですね。もう誰かやってるかも知れないけど。
ただしここで問題になるのは、消費者側に十分にロングテールな商品が行き渡ってるかっていうのなんですよね。なので先ずはロングテールの実態を調べるのに理想的な状態が実現されてる業界を探す所から始めるのだろうなあ。
で、その後で今度はロングテールの部分を積分とかしてみて、実際にそういうモデルで商売するとどの位儲かるかを評価するっていう流れになるんだろうなあと。

http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20182227,00.htm

*1:普遍性ではないですよ。不変性です。誤字ではないです。スケールを変えても成り立つ規則がある場合はスケール不変とか言います。