擾乱の厚かましさ

安定解析をしてて不安定を扱う場合の移流不安定と絶対不安定の区別の方法として、出てくる不安定さ、擾乱の厚かましさを指標として分類する。
つまり、いつまでも原点にとどまって停在波を残すようなのは厚かましい不安定で、そういうのは絶対不安定である。
一方で、さっさと流れに従って流下して下流でうだうだ騒ぐようなあっさりした擾乱が移流不安定である。
このようにして不安定を分類する。
そのときの指標になるのはGreen関数の群速度である。
波群が進まない、つまり、群速度が0の場合には原点に停在波が形成され、そういう場合には絶対不安定になる。で、今興味は擾乱が原点に残るか残らないかだけにあるので、特にその場合の群速度を考える。で、そのような周波数を特別にω0としてみる(レビューには絶対周波数と書いてあるが一般的な言い方ではないっぽい)と、
  \omega_0=\{\omega (k_0)\|\frac{\partial\omega}{\partial k}(k=k_0)=0\}
となる。
このようにして決められる周波数が原点に残る波の周波数である。で、これを試しに複素数だとして波exp(ikx-iωt)に入れてみると、
  \psi =A\exp\(ik_0x-i\omega_{0}t\)=Ae^{ikx}\underbrace{e^{\omega_{0i}t}}_{\text{Amplitude}}\underbrace{e^{-i\omega_{0r}t}}_{\text{Oscillation}}
となる。
ここでω0iが正か負かで波が原点で減衰するか発達するかが分類できる。つまりω0iが正のときには原点に停在波が形成される(ように見える)。そして、負の場合には減衰する(ように見えるだけで実際は流下するだけ)。
なので、このように決められた分散関係をもとの方程式にぶち込んでやると絶対不安定か移流不安定かを見極めるための方程式を得ることが出来る。