Γ関数の漸近展開

取り敢えず漸近展開の例題としてΓ関数を。Γ関数は階乗関数を稠密化させたような関数で、
  \Gamma (x)=\Bigint_0^{\infty}e^{-t}t^{x-1}dt
で決まる。
ここで、Γ(x+1)のときを例に取ると、Γ関数は、
  \Gamma(x+1)=\Bigint_0^{\infty}e^{-t}t^{x}dt
になる。
ここで被積分関数を、
  e^{-f(t)}=e^{-t}t^x
とする。
すると、f(t)は、
  f(t)=t-x\log t
になる。
これの導関数は、
  f_t(t)=1-\frac{x}{t}\\f_{tt}(t)=\frac{1}{t^2}\\f_{ttt}(t)=-\frac{2}{t^3}
これをt=x+εで展開する。x=t-εから、
  f(t)=f(x)+f_t(x)(t-x)+\frac{1}{2}f_{tt}(x)(t-x)^2+\cdots
となる。
これにf(t)を微分したのをいれると、
  f(t)=f(x)+\frac{(t-x)^2}{2x}-\frac{(t-x)^3}{3x^2}+\frac{(t-x)^4}{4x^3}+\cdots
になる。
これを元に戻すと、
  \Gamma(x)=e^{f(x)}\Bigint_0^{\infty}e^{-\{\frac{(t-x)^2}{2x}-\frac{(t-x)^3}{3x^2}+\frac{(t-x)^4}{4x^3}+\cdots\}}
で、どうやらGauss積分みたいな表式を取ることが分かる。
この時点で積分について効いてくるのはtの平均値t=xあたりで、効く範囲は標準偏差√xくらいであることが分かる。xがデカくなると、指数関数の肩が激しく負の値を取るので小さくなる。よって、実質的に効いて来そうなのは第一項位になる。
という風な展開を漸近展開というらしい。あとはこれはΓ関数については本気で良い近似らしい。あとは、これを離散化するとStarlingの公式になる。