移流拡散方程式

最近、っつーか結構前から地下水汚染の問題で解くべき方程式が実験と一致しないということが言われています。
これってば放射性の何かとか、重金属がどうのこうのでとってもこまるので、どうやって土壌に汚染物質が拡散してくのかが分かるととっても嬉しい訳です。でもってそういう場合には拡散方程式を解く訳ですが、でも土壌中には何らかの流れがあるので、拡散方程式に移流項がついた移流拡散方程式というのを解く訳です。
因に、拡散方程式が、
  u_t=Ku_{xx}
で、Kが拡散係数でuがものの密度です。これに移流項を付けると、移流拡散方程式になります。この方程式の導出はLagrange的な座標系からEuler的な座標系に変数変換を施すと出てきます。これってば流体の授業の一番最初にやるあれで、方程式の解を座標と時間から、ある場所ある時間での物理量にすると出てくるあれですね。
  u_t+vu_x=Ku_{xx}
ここでvは主流の流速です。でもって、この方程式も、x'=x-vtとか変数変換すると結局拡散方程式になって、初期条件をδ関数で与えると解が、
  e^{-x'^2/4Kt}/t
みたいなGaussianになりますでもって、ここで上の変数変換を元に戻すと移流拡散方程式になります。解の形としては、Gauss関数が時間とともに右の方に移ってく感じです。なんですが、この解はジワジワと流されるのには全然上手く行かなくて、実験結果は汚染物質の濃度のピークがいつまでたっても下に流れないみたいになるみたいです。そしてうまくこの解が適用出来る実験系が動水勾配をでかくしてガンガン流すような系みたいです。
ということで、最近はジワジワ流れる所でどうやって物が拡散するかがちょっと熱いみたいです。色んな数値計算の方法が試されたり、モデルが提案されたりしてるみたいです。と、今日の授業で某先生がそんなようなことを仰ってました。