居酒屋の妄想

仮にアメリカで居酒屋を開店したとしよう。若しくは日本の居酒屋に日本語が一切わからないアメリカ人なりイギリス人なりが来て、店員は日本語街の言語は一切分からないと仮定しよう。
そしてメニューは全て日本語で書いてあって、申し訳程度にローマ字でるびが振ってあるとしよう。
そうすると彼らが理解できる食い物なり飲み物なりはビールだけな訳だ。あとは運を天に任せて適当に何かを頼むしかなくなる。まあ刺身くらいは知ってるだろうが、当然日本じゃ「刺身」とかいうメニューは存在せず、「hogehogeの刺身」という形で出されることになるから外国人はきっと困惑する。
そしてやおら刺身のメニューを見ると、まぐろだとか、鯛だとか、いかだとか、ぶりだとか、カンパチだとか書いてある。しかも馬刺や鯨の刺身が地雷の要に設置してある訳だ。当然外国人日本語分からない。だから適当に頼んじゃう。まぐろのことはきっと、「まいぇーぐろー」とか言うんだろうな。そして馬刺や鯨の刺身やタコイカが出てきたときにそういう人たちはどう反応するんだろうか?
例えば、たことかいかは、ピザとハンバーガーしか食わないアメリカ人(←偏見)や、ジャガイモしか食わねーイギリス人やドイツ人(←偏見)からしたら水族館で泳いでるものがぶった切られて目の前に出てくる訳で、それはそれは彼らにとってはアメージングな光景なのだろう。そして鯨なんて出された日にゃイギリス人やオーストラリア人は、「てめー俺に何食わせるんだこの馬鹿野郎」みたいなことになるかもしれない。馬刺なんかだと、競馬場で走ってるお馬さんが同じようにぶった切られて目の前に出てくるんだから、「お馬さんカワイソス(´・ω・`)」とか言うかもしれない。
それでもまだ刺身も無難な所を食ってけば何とかなるだろう。
で、今度は酢の物に行く訳だ。
そうすると、今度は当然わかめとか入ってくる。
わかめなんて海に行けばその辺の転がってる雑草な訳で、何でこんなもんが皿に盛られてくるんだよとかなるかもしれない。更にタコ酢とかになるとやっぱりたこが盛られてくる訳で、もう彼らの食についての守備範囲を遥かに超越したものが目の前に並べられることになるんだろうなあと。
で、まだ普通の酢の物なら良いけど、白子とかアンキモとかになるともうあれですよ、何が何だかわかんねー感じなる訳です。まず外人母音が多いと発音できなくなる(←偏見)。だから、きっとタラ白子酢なんて言えない。アンキモもきっと、"ankimo"なので、「あんえぃーんきもぷりーず」とかになるはず。
それで目の前に出てくるのは、ぶつぶつっぽいのがねとねとの何かの内蔵みたいな白子と、フォアグラっぽいけど何だか良くわかんねーアンキモ。奴らはそれが魚の内蔵だとは夢にも思うまい。
そう考えると日本人っていうのは相当に下手物食いだなあと。大体鮟鱇の肝をですよ、あんな気持ち悪い魚の肝をうめーとかいって食うの日本人だけだって。白子とかも下手したらただのグロ画像だし。たこに至ってはあんなものを最初に食った奴はどういう神経してるんだと。っつーか大体海の中の生き物は食うよな、日本人。山のものも熊もしかも食うしな。猪も食うしな。羊は食わないけど。あと日本人が食わないも乗っていったら虫くらいなもんかと。でも虫も佃煮にして食うんだなこれが。あとオーストラリアではワニ食うらしいですね。鶏肉みたいで美味いとか。
結論: 初心者はマグロの刺身と海老の天麩羅でも食ってろってこった