並進変換と回転変換

何か学部1年の線形代数でやるようなことだが、ちょっくら必要になったので思い出してみる。
複素数αを複素数βに並進変換する。
  \beta=\alpha-\alpha_s\\ \beta_r+i\beta_i=(\alpha_r-\alpha_{sr})+i(\alpha_i-\alpha_{si})
になる。
ここでαの実部と虚部が同じ値を取るという条件を上に代入すると、βの実部と虚部の関係はどうなるかというと、ということをかんがえると昨日の問題は解決するようだ。


それとは別に数値計算で摂動法を扱うときに、摂動をr近傍で摂動を与えるわけだが、これがKutta-Jukowski変換を円に対して施したものを使ってるのだが、それを更に回転変換したものを近傍として使うとデータの量が減ることが予想されるので、それをかんがえる。
複素平面上での回転変換は、偏角θについては、
  z'=e^{i\theta}z
なわけだが、これを実部と虚部に分けて考えると、
  x'+iy'=(x+iy)(\cos\theta+i\sin\theta)
になる。これを線形代数のように線形空間の回転変換(一次変換とも言いますね。高校の旧課程では。)
  \(\array{x'\\y'}\)=\(\array{\cos\theta&-\sin\theta\\ \sin\theta &\cos\theta}\)\(\array{x\\y}\)\\=\(\array{x\cos\theta-y\sin\theta \\x\sin\theta+y\cos\theta}\)
になる。
なんつーかですよ、これは複素平面と二次元の線形空間が一致してるって訳で、全然違うように見える演算も実は同じことをしてるということを示してるわけで、美しいんですよ。マジで。美しいと思ってる俺はかなり人生終わってるんですが。
しかも複素平面のでの議論から線形代数での回転変換を与える写像が反対称行列であることが導けるんですよ。マジすげー。誰がそういう風に決めたわけでもないのに、ある一定の計算の規則を与えるとこういう美しい性質が出てくるというのは褐目に値するっす。