Laplace方程式の解のn=0の場合がwell-posedでない件について

Laplace方程式は、
  \phi_{rr}+\frac{\phi_r}{r}+\frac{\phi_{\theta\theta}}{r^2}=0
な訳だが、これは変数分離することで解くことが出来る。で、R(r)とΘ(θ)に分けることにすると、φ=RΘになって、これを上の方程式に代入すると、
  r^2R_{rr}\Theta+rR_r\Theta+R\Theta_{\theta\theta}=0\\ \frac{r^2R_{rr}}{R}+\frac{rR_r}{R}+\frac{\Theta_{\theta\theta}}{\Theta}=0\\ \frac{r^2R_{rr}}{R}+\frac{rR_r}{R}=-\frac{\Theta_{\theta\theta}}{\Theta}\equiv\lambda
になる。ここでλは変数分離定数で、偏微分方程式がふたつの常微分方程式
  \frac{r^2R_{rr}}{R}+\frac{rR_r}{R}=\lambda\\ -\frac{\Theta_{\theta\theta}}{\Theta}=\lambda
になる。
で、最初に下の方の方程式が解けるので、それを解くと、
  \Theta=e^{i\sqrt{\lambda}\theta}
になる。
ここでλは表面振動のモードになってる。ので、表面が変形しないような収縮膨張を扱うようなときはλ=0になる。そうすると、一つ目のRについての方程式が、
  \frac{r^2R_{rr}}{R}+\frac{rR_r}{R}=0
になる。
これを解こうとすると、
  rR_{rr}+R_r=0\\ (rR_r)_r-R_r+R_r=0\\ (rR_r)_r=0 \\ rR_r=C_1 \\ R_r=\frac{C_1}{r} \\ R=C_2+C_1\log r
になる。で、これに境界条件を適用するわけだが、対数関数は無限遠で発散する解なので、境界値問題としては仲々あれな訳である。なんつーか、境界値問題の場合は両端の値を決めるわけで、無限遠では0に収束してくれないととっても困るわけだ。でも何で対数関数がじゃあ解として出てくるかというと、Laplace方程式にする前の段階で振動の波長が物凄く長いという近似をしてるからこういう解が出てくる。ここで波長が十分長く、無限遠での波のことなんて知らないとか発散しても良いという風に仮定すると、こういう解が出てくる。でもって、近い方の境界近傍ではそれなりに良い近似だったりする。なので、色々と技を使って近い方の境界値だけで問題を解こうと色々と試みることになる。もしくは波長が長いという近似を置かない方程式を解くことになる。
因にλ≠0の場合は、
  r^2R_{rr}+\frac{R_r}{r}=\lambda\\ R=C_1r^{-\lambda}+C_2
というのが解になって、無限遠でも収束するような解が得られる。っつーことで、二次元のLaplace方程式の解は仲々微妙で、まあBessel方程式を使えやってことです。どうやら色々と考察した結果、無次元化を適当に施しても解決するような問題ではないらしいことが分かりました。