円筒状の振動子の長波近似

微小振幅波の範疇では、波動運動は波動方程式
  \triangle\phi=\frac{1}{c^2}\phi_{tt}
で書かれる。
今、時間について、Φ=Φ(r)exp(-iΩt)で振動してたとして、これを波動方程式に代入すると、
  \triangle\phi=-\frac{\Omega^2}{c^2}\phi \\=k^2\phi
ここでkは普通の波動方程式分散関係から導かれる波数。波の波長が振動子より十分デカいとすると、波数は0に収束する。
  \lim_{\lambda\to\infty}k=0
よって、波動方程式は以下のようなLaplace方程式に落ちる。
  \triangle\phi=0
更に、これを円筒座標系で考える。
  \phi_{rr}+\frac{1}{r}\phi_r+\frac{1}{r^2}\phi_{\theta\theta}+\phi_{zz}=0
z方向については単純な振動しかないとして、
  \phi=\psi(r,\theta)\cos kz
として、これをLaplace方程式に入れると、
  \phi_{rr}+\frac{1}{r}\phi_r+\frac{1}{r^2}\phi_{\theta\theta}-k^2\phi=0
またここでz方向の振動の波長が本来問題にしてる半径方向の振幅にくらべて無視できるくらいデカいとすると、
  \phi_{rr}+\frac{1}{r}\phi_r+\phi_{\theta\theta}=0
となる。
これは二次元系でのLaplace方程式で、対数関数か、冪関数が解になることが分かっている。
以上自分ようのまとめ。
上の方程式について変数分離すると、
  r^2R_{rr}+rR_r-n^2R=0\\ \Theta_{\theta\theta}+n^2\Theta=0
になる。
ここで変数分離定数nを0とすると、θ方向には不定になり、Rについては、
  rR_{rr}+R_r=0
になる。
これを解くと、
  \left(rR_r\right)_r-R_r+R_r=0\\ rR_r=C \\ R_r=\frac{C}{r} \\ R=C\log r
になる。