飯豊山行4日目(8月11日): 梅花皮山荘-飯豊山荘(下山)

石転び沢は断念して梶川尾根から下る。で、朝目が覚めたらやっぱ快晴だった。小屋番のおっちゃんと台風くるんでしょ、嫌だなあとかいってたんだけど、まあ嵐の前の静けさなのかもしれない。
水は前日の御西でとったものがまだ残ってたので、それを持って先を急ぐ。門内小屋へ着いたらそこは新潟県で、小屋番は新潟の人なのでほぼ標準語である。なんかもう下山するふいんきである。そこで小休止して、梅花皮を望んで、下る。梶川尾根は途中までは緩やかな下りっぽい。で、余裕があるうちに時間を稼ごうと緩やかな下りは走る。景色もいいんだろうが、下りは嫌いなので、殆ど景色は見ない。そして飯豊山が遠ざかり、どんどん下界に近づいていく。本当は山の上で暮らしたいものだけど、諸々の資源の関係と、浮き世に暮らすものの道理としてどうやらそれは無理らしい。こんなことなら学生のときにどっかの山小屋でバイトでもしてれば良かった。
とか考えてるうちに梶川峰(1692m)へ着く。コースタイムが梅花皮山荘から5時間に対して、4時間の行程で、やっぱ平地なら荷物持ってても速く歩けるらしい。まあ終盤で荷物も大分軽かったんですがね。で、楽勝と思ってたんだけど、そこから急に下りがキツくなる。
それは等高線をみれば分ってたことなんだけど、下りが嫌いな俺様は見て見ぬ振りをしてた。で、もうそこからずっとほぼ泣きそうになりながら下った。途中次郎清水という水場で水を汲んだけど、そこの水場への道がまた最悪で、ここも泣きそうになりつつ水を汲む。そしてもう記憶をなくすくらいかったるい下りを経て、バス停のある飯豊山荘へ着く。で、着いたら着いたで虻がよってきて、また泣きそうになりながら飯豊山荘へ逃げ込んだ。虻とクソ下りから解放されて、下界へ下る憂いも気がついたら晴れていた。


飯豊山荘で風呂に入って、蕎麦を食う。
温泉なんだけど、風呂場の目の前で便所の汲取をしてて臭かった。でも風呂場の窓から梅花皮当たりがよく見えた。雪渓がまだちょっとだけ残ってた。
蕎麦はまあ普通の田舎そばだったけど、久しぶりにおいしいそばを食べた。そしてだらだらと蕎麦すすって、水飲んで、飯豊山の見事な写真を眺めたり、老人山岳会の内輪もめとかを聞いて、バスに乗った。
まあ小国村はそこそこに田舎で、またバスの中で帰りたくねーとか、思った。で、小国駅がまた素敵な田舎の駅で、蕎麦だけじゃ腹が減るんで、駅前でラーメン屋があったんでラーメン食おうとしたらまだ営業してないとかいわれた。もっとやる気出して商売してほしいものである。因に飯豊山荘から小国駅への最終バスは15:50くらいである。これ大事。
そして小国線で米沢へ行ったけど、米沢からの新幹線が雨で遅れててまあなんかもう名感じだった。こうして僕はまた俗塵に塗れた下界へ帰ってきたのでした。本当は米沢牛の焼き肉を氏ぬほど食いたかったんだけど、乗り換えの都合で無理だった。