波動方程式を波長がすげー長いとして解いてみる

波動方程式は、
  \triangle u=\frac{1}{c^2}u_{tt}
で、ここで波が周波数ωで振動してると仮定する。まあ複数の周波数が重ね合わさってても当面は問題は無いとしてみる。このへんは詰めてないから微妙だけど。まあ取り敢えず、u=v(r,θ)exp(-iωt)とか置いてみる。すると、
  \triangle u=-\frac{\omega^2}{c^2}u
になる。
今、波速の定義から、ω2/c2=k2で与えられてて、波長λと波数kが、k=2π/λで与えられてるとする。そして波長が振動子よりも十分に長いと仮定すると、
  \lim_{\lambda\to\infty}k^2= \lim_{\lambda\to\infty}\left(\frac{2\pi}{\lambda}\right)^2=0
なので、波動方程式Laplace方程式になる。
次にこれを極座標系で解こうとすると、
  u_{rr}+ru_r+r^2u_{\theta\theta}=0
になる。
変数分離をする。u=v(r)w(θ)、変数分離定数をλとして、
  r^2v_{rr}+rv_r+\lambda v=0\\ w_{\theta\theta}-\lambda w=0
になる。
最初に方位角方向のを解く。これについては位相がずれるだけなんで、別に境界条件なんぞ考えなくていい。っつーかそんなもんは半径方向に押し込めるから、何も考えない。で、解を今は余弦波として、cos nθとすると、
  w=\cos n\theta \\ \lambda=n^2
これを半径方向の方程式に代入すると、
  r^2v_{rr}+rv_r-n^2v=0
で、これは長年の勘からrの冪乗になる気がする、っつーかそういうのが基本解なんで、色々クタクタ計算すると結局、
  v=ar^{n}+br^{-n}
になる。最終的には、
  u=(ar^n+br^{-n})\cos n\theta
になる。
境界条件の設定のしかたは圧力を解いてるのか、膜振動を解いてるのかで変わって来る。圧力とかポテンシャルの場合は、ある半径aで有限の値を取って、無限遠で0になるとして、膜の変動の場合は半径がaで変位が0で、変位勾配が有限の値を取るとか置くことが多い。前者の場合はBernoulliの定理からある程度決めれて、後者の場合は運動学的な条件と、力学的な条件*1から決めることになる悪寒。
ということで、泡の外部の問題についてはこれで解けたことにしよう。

*1:まあこれもBernoulliから決めることになる。