つくばエクスプレスが素晴らしいこれだけの理由

つくばエクスプレスが開通してからつくば市の人達はかなり東京へのアクセスが良くなりました。それまでは交通機関は、高速バスで東京駅か、路線バスで土浦か荒川沖へ行って常磐線でした。高速バスだとつくばセンターから一番時間が掛からないときで東京駅まで1時間強、渋滞してるときは大体2時間かかってました。電車を使う場合は、常磐線の駅まで30分。そこから上野まで1時間くらい掛かってました。
なので、これまでは高速バスで1時間、電車で1時間半くらい掛かってました。それも正味の時間に直すと2時間程度でしょうか。
それがつくばエクスプレスの開通で、快速で、つくばから北千住まで30分、秋葉原まで45分とそれなりに時間が短縮されました。確かに高速バスのときは1時間くらいでついたけど、でも渋滞のリスクを考えるとそうそう簡単に使えるものではなかったです。
とかいうメリットが色々あるんですが、例によって小鉄ちゃんっぽく、鉄道としての素晴らしさの観点からつくばエクスプレスを褒め称えてみようと思います。

快速の割り切り方が素晴らしい

つくばエクスプレスには快速列車と区間快速普通列車があります。
快速はつくばから秋葉原まで最短時間で結びます。区間快速はつくばから守谷までの全ての駅に停まり、そこから秋葉原までそこそこ快速っぽく停まります。
その快速の停車駅が素敵です。



つくば --> 守谷 --> 流山おおたかの森 --> 南流山 --> 北千住 --> 以降秋葉原まで各駅

http://www.mir.co.jp/route_map/index.html

となっています。
先ず最初に素晴らしいのが、つくばから守谷までの駅を全てすっ飛ばす点です。これでつくばから守谷まで10分程度という驚異的な輸送能力を実現したのです。これまでつくば市から守谷市まで行くのには車で30分程度掛かっていました。それを考えると時間的に1/3になったのです。これはもうただただ驚くばかりです。この事例は京王線の明大前から調布まで特急が1駅というのと同じ程度のインパクトを与えました。これも全て線路が研究学園駅から守谷駅まで県道3号線と平行してほぼ直線に配置されているからここまでの高速運転が可能なのでしょう。常磐線の松戸-柏間も新松戸駅付近にカーブがあるくらいでほぼ直線になっており、この区間では平均的に時速110km程度となっています。
また、そこから先のすっ飛ばし方も素敵です。
流山おおたかの森駅東武野田線南流山駅武蔵野線、北千住は、JR常磐線、東部伊勢崎線東京メトロ日比谷線、千代田線と乗り換えがあるために停車駅となっています。逆に言うと、乗り換えのない駅は全て飛ばしてしまうという潔さがつくば-秋葉原間45分を実現したのではないでしょうか。特に南流山から北千住まで1駅なのが素晴らしい。
因みに常磐線で、東京都心からつくば市までと同程度の距離である土浦駅から上野駅までかかる時間は1時間15分となっています。大体30分くらい違いますね。常磐線つくばエクスプレスの開通に伴い輸送能力の増強を行い、特別快速が設置されたようです。特快は北千住をすっとばすようです。

これまで鉄道へのアクセスが悪かった地域に敷設された

足立区の北部と西部は電車が通ってなくて、陸の孤島と言われています。その地域につくばエクスプレスが通ったことで地元の人達は盛り上がってるようです。実際に、青井駅や、六町駅がある場所から電車に乗るには、自転車で東武線の五反野駅まで行くか、都バスで常磐線亀有駅へ行くしかなかったようです。
それ以外にも、八潮や、三郷、柏市北部などは交通の便が悪かったため、つくばエクスプレスが開通して通勤通学がかなり便利になったのではないでしょうか。

浅草六区に浅草駅がある

銀座線や東武線の浅草駅は雷門の前にあって、実は浅草の栄えてるところとはちょっと離れてるのですね。
それがつくばエクスプレスでは六区の国際通りのましたに駅ができまして、禿げしく便利になりました。とても良いです。

荒川を渡って北千住駅に進入するときの軌跡が美しい

北千住-南千住間は、常磐線日比谷線つくばエクスプレスも地上を走ってます。荒川と隅田川が近い距離にあって、地下化するのが困難だったからだと思われます。
つくばエクスプレスは北千住から八潮までは地下を走っています。
北千住をつくば方面へ出て、荒川を渡り追えたところで地下に入っていきます。そのときに常磐線と並行して走ります。荒川を渡るときは北向きに走ってるのですが、荒川を渡り終えると方向を北東の方向にとります。そうしてカーブを描きながら地下に入っていきます。
このカーブを描きながら地下に進入していく様が堪りません。もう良い年なのにワクワクします。
また、北千住駅は、多数の路線が南北方向に並んで停まるります。
つくばエクスプレスはつくば方面から来るときに、荒川を渡り終えてから、地上3階部分にあるホームに進入するために線路が登りになっています。そして、登りつつ、南の方向に進んでいたのが南西方向にカーブを描きながら駅に入っていきます。
従って、北千住駅につくば方面から停車するときには、進行方向に対して左にカーブを描きながら、登りつつホームに入っていきます。この登りながらカーブして入っていくのが素晴らしい。まるでベッカムが放ったフリーキックのような軌跡を描いてホームに入ります。もうね、かるく銀河鉄道のような軌跡ですよ。素晴らし過ぎる。
また、東武線も同じ方向にカーブしながら駅に入っていくのですが、これがつくばエクスプレスと異なる曲率半径で駅に入っていきます。そして、段々近づきながら駅に到着します。地下を抜けて、荒川を渡って、隣に東武線があって、それが近づきながら、登りつつカーブを描いて駅に到着する様子はここまで来ると最早芸術です。つくばエクスプレス素晴らしい。

車両の走行音が素晴らしい

電車の走行音が軽い感じがして良いです。走行音の好き嫌いっていうのは人によると思うんですけど、俺の好きなのは京王線6000系東急田園都市線8500系ですかね。

微妙な点

これまでつくばエクスプレスを褒め称えてきましたが、まったく欠点がないかというとそうでもありません。

  • トンネルに入るときに耳がキーンってする
    • 高速で運転してるからなのか、トンネルに進入するときに耳がキーンってします。若干不愉快です。これは新幹線でも起こる現象ですね。しょうがないのかなあ。でも他の電車はここまでヒドくない気がする。
  • 加減速が急
    • 加減速性能が良くて、短時間で最高速度までいけるっていうのがあるんでしょうが、加速がキツ過ぎると乗り心地があんまし良くなかったりします。でもそれがあるから時間が掛からないんだよな。しょうがないのかなあ。
  • 駅名がださい、只管ださい
    • 駅名のアナウンスを聞くときにこっちが恥ずかしくなります。研究学園とかはまだしも、みらい平とか、柏の葉キャンパスとか笑える駅名が多数あります。命名した人の顔を拝んでみたいもんです。当初の予定では研究学園駅が萱丸で、万博記念公園が葛城とか、地元の地名を優先したものだったらしいです。そっちのほうが良いのにな。
  • 運賃がJR並み
    • 私鉄の強みは運賃が安いっていうことなんですが、まだ開通したばっかで若干高いですね。JRとか高速バスとコンパラブルな値ですね。あと定期の割引率があんましいくないらしい。実家からつくばまで1月2万4000円らしい。家賃とあんましかわんねー。通うかな。悩む。

ということで、これらがクリアされて、車両のデザインが更に洗練されたものになれば多分つくばエクスプレスは俺史上最強の路線になるみたいです。