流体力学

何で特異摂動法は特異なのか

例えば高次の微分方程式の一番階数の高い項の係数が0に近かったりして、実質的に0だったりすると初期値問題だったりした場合初期条件を満たすことが出来ない。ので特異点が出てくる。そういう場合に境界層が出てくる訳ですね。 流体の運動方程式は粘性項がリ…

Hilbert変換が出てきて積分方程式になる件について

何だか良くわかんねーけど、解いてる方程式にHilbert変換が出てきて、何じゃこりゃとか思ってた訳です。先ずHilbert変換がどういうものなのか良くわかんねーっていうのと、その積分がややこしいっていうのでもやもやしておりました。そこで電気工学が専門な…

Rayleigh-Plesset

泡の界面の非線形振動の方程式です。 特異摂動法を使って泡の界面近傍についての速度ポテンシャルを解くと、大人の事情で任意の時間についての関数f(t)を使って、 とかなります。 また、圧力方程式*1から、圧力は、 で、泡の運動学の条件は、泡の径をR(t)と…

覚え書き

Bessel方程式の解の原点近傍での漸近展開について。 Bessel方程式の解はΓ関数みたいなもので、Γ関数の整数次は階乗関数で、階乗関数はStarlingの公式から対数関数になるので、同じような展開をすればBessel方程式の積分形での解の漸近展開も対数関数が出てく…

一階偏微分方程式の特性曲線

今までそういうもんだと思って使ってたものがやっと納得して使えるようになりました。嬉しかったので書き付けてみます。 簡単な一階の偏微分方程式が、 で与えられてるとします。 一方で、特性曲線の定義は、 特性曲線Lξ上で解uが一定の値を持つような曲線 …

方程式の一般解の求め方

一階の偏微分方程式は、例えば、微分作用素で作られる行列の核*1をuとして、uがつくる曲面の法線ベクトルが、 で与えられてて、おまけの係数が、(a,b,c)とかで与えられてたら、それの直交条件で方程式が与えられてて、 になる。 で、こういう形で微分作用素…

多分世の中は僕が思ってる以上に適当に出来ている

どうやら僕は数学的な厳密さにこだわり過ぎるきらいがあるみたいです。 ことは惑星の楕円軌道まで遡る訳ですが、そこでPoincareがその計算を摂動法を使って解いてて、そうすると振幅が無限大になるような解が出てきてっていうのが今あるような多重スケールの…

流体屋の大きさの感覚

物理でも数学でも、色んな仮定がある訳です。Newtonの第二法則からなる運動方程式は物体の運動を物凄い勢いで単純化したモデルな訳でして、そこに空気の抵抗による散逸とかは無い訳です。何か流体力学のことを悪し様に言う人は、「落ち葉の軌跡一つ流体力学…

非線形Schrodinger

Laplace方程式と、非線形の深水波の境界条件から波のエネルギーをHamiltonian、正準変数を速度ポテンシャルと波の変位にしたやつを使ってgdgdと正準変換して、微妙な近似を入れまくったら非線形Schrodinger方程式が出てきました。

摂動法

ある方程式が、 で与えられているものの、禿げしく非線形で解ける気がしないときは、f(x)=a+εξ(x)とかいう風にして、実はεは0でしたとか言って、 とかやって、Gの方の方程式をξについて解くのだよなあ。確か。

Burgers渦

Burgers渦は流体の運動方程式の厳密解のひとつで、最近解かれたもののようです。N-S方程式とも言いますね。N-Sは、Navier-Stokesの略な訳ですが、これに方程式とかつけるとやったら検索に引っかかるので嫌なのですよ。そんな大したこと書いてるわけでもない…

非圧縮軸対称の質量保存の解

非圧縮で軸対称の流体の質量保存は、r方向の流速をuとして、 で、これは簡単に積分できて、 なので、 になる訳ですね。Aを積分定数として。 で、この積分定数はこの方程式だけを見る分には定数にしても時間の関数にしても良い訳です。そしてその後これをつか…

MITの授業の講義ノート

どうやらMITでの授業の講義ノートが公開されてる模様。先生は台湾出身の人らしい。 相当優秀な人で、もうずーっとアメリカに居て、アメリカに骨を埋める覚悟なんだろうなあと。故郷が恋しいとか思わねーのかなとか。勉強がどうとか、研究がどうとかよりもそ…

これ欲しい

でも高い。 Theory And Applications Of Ocean Surface Waves (Advanced Series on Ocean Engineering) Chiang C. Mei (著), Michael Stiassnie (著) 外貨参考価格 $88.00 価格:¥10,556 (税込) 書籍データ 言語:英語 ペーパーバック: 1136 p ; サイズ(c…

円筒座標系でのベクトルポテンシャル

流れ関数は二次元でのベクトルポテンシャルな訳です。ベクトルポテンシャルは軸性ベクトルなので、二次元になると上向きとか下向きとかのただの値になります。正だと上向きとか、負だと下向きとか。そして軸性ベクトルは極性ベクトルのrotを取ることで出来る…

微小振幅波の方程式

所謂波動方程式って奴です。学部の3年とかで習うんだっけか。忘れた。これの玄上の擾乱の伝播の奴はとみに有名です。でも粗密波のはまあ色々あります。分子運動から帰納してくのとか。 なのですが、僕は流体の人なので、流体の支配方程式から書いてみようか…

気体の構成則の級数展開

今はLinuxを使ってるので、mimeTeXでの表現力が大きくていい感じです。OS Xだとバックスラッシュが文字化けするんですよね。 で、barotoropicな気体の構成則は、 な訳ですが、ここで平衡状態での圧力と体積をそれぞれP0、V0と仮定すると、 になります。 ここ…

色んな専門用語

似てるけど違う言い方をする専門用語が沢山あります。 perturbation 摂動 disturbance 擾乱 displacement 変位

移流拡散方程式

最近、っつーか結構前から地下水汚染の問題で解くべき方程式が実験と一致しないということが言われています。 これってば放射性の何かとか、重金属がどうのこうのでとってもこまるので、どうやって土壌に汚染物質が拡散してくのかが分かるととっても嬉しい訳…

人間なんてちっぽけなもんだ

ネタ元は某まとめサイトから。 http://blog.livedoor.jp/warosunikki/archives/50194825.html 10(m)のn乗のオーダーで何があるかとか、地球にでっかい隕石がぶつかったらどうなるかとか、太陽系はどの位小さいかとかって感じです。 っつーか星雲ってO(1023m)…

回転する卵が浮く

ゆで卵ってばくるくる回すとなんとなく飛び跳ねそうな感じがしますが、それについて慶應大学の下村先生が実証して、それがイギリスのRoyal Societyのプロシに掲載されたみたいです。なんでも卵を1800(rpm)*1で回転させると宙に浮くとか。 なんつーかこんなも…

無次元化

大体運動方程式を無次元化すると、運動量なりなんなりの速度スケールが絞り出されることになります。そしてパラメータはRaynolds数だけになっておしゃれな感じになります。 で、さっきまで何であんなに無次元かにもだえてたかって、動粘性係数と粘性係数を見…

長い数式

今日も今日とて数式をこねくり回してるのですが、また長い数式が出てきたましたよ。ワロスワロスって感じですね。 まあ何してるかって質量保存則を摂動展開するとこうなるんですがね。そして偏微分の記号がこんなにワラワラ出てくるから流体力学は嫌われると…

今日も積分

僕は子供の頃は算数がとっても苦手で、体育も苦手でした。それが今となっては算数が好きで、体を動かすのもそこそこ好きな人になっています。一体いつどこで算数が好きになったのかがさっぱり分からないんですが、こういうことってあるんですねって感じです…

圧縮性流体の波動方程式の主流成分

良く分からん。そもそも圧縮性流体なんて扱うのが初めてなので、解析の流儀も良く分からん。 いつも通り摂動法を使うんだが、これは流速を主流と変動に分けて、圧力も主流の中の圧力と変動に分けるんだろう。で、密度はどうなるっていうのが問題になる。主流…

運動方程式を積分する

運動方程式から波動方程式を出すときに、速度ポテンシャルを定義して、それを積分するんですよ。具体的には、線形化した運動方程式は、 なんですが、これに速度ポテンシャル、 を代入して、 になります。で、これを積分します。積分するときには、 になるん…

極座標系での運動方程式

なんつーか直交座標系ってすげー楽だと感じるのですよ、球座標とか極座標とか円筒座標とかと比べると。そして今僕は円筒座標系の問題を扱ってるので鬱陶しい円筒座標系の方程式について考えないと行けないわけです。まあ円筒座標系も極座標系も大して変わら…

これ欲しい

最近、っつーか修士の頃から流体の不安定性なんていう、凡そ社会に於て何の役にも立たないし、そんなもん分かっても嬉しい人もいないし、極めてマーケットの小さいものに嵌まってるわけですが、それの教科書を一冊も持ってないんで欲しい感じです。 Introduc…

雑談

圧縮性流体は密度が変わるのでやりにくいです。普段は水ばっか扱ってるんで、非圧縮なわけですが、圧縮性があると色々と大変です。なんつーか頭の切替えに時間がかかる感じです。普段はおまけ程度に思ってたものが結構重要な約割りを果たすんで。 何か音波の…

波動方程式

何か音波についてちょっとだけやることになりました。音波についての波動方程式は微小変形論の範疇で型がつくのでまあ良く見る波動方程式を解くことになるのだろう。 で、最初に波動方程式の導出について考えてみる。基本的に運動方程式と質量保存で大体のこ…